ゴロ-の健康と糖質制限と栄養学の話

健康と糖質制限と栄養学について色々な話題を紹介します

健康に役立つ栄養学(6) 糖質制限と運動の話

どうもこんにちは、ゴローです。

 

やめると宣言した糖質制限ですが、スタンダード糖質制限に近い形になっています。

体重は身長が160cmに対して、56kg、約1kg増えました。

糖グリコーゲンが体内に十分蓄えられた結果だと思います。

 

正確にいうと、糖質を50g以上一度に摂取するタイミングは、昼食時のみに限定していますが、上限は設けていません。朝食はもともと摂らないタイプなので、これでグルコースミニスパイクの回数を最小限に抑えることができています。

 

 

今日は半分、前回の続きですが、糖質制限を行うメリットとデメリットを中心にお話ししていきます。

 

 

糖質制限以外にも酸化ストレスを減らす方法はある

健康に役立つ栄養学(1) ビタミンC - ゴロ-の健康と糖質制限と栄養学の話

上記記事でもお話ししたとおり、血管系疾患を防ぐことで健康増進に大きく寄与できます。日本人の3大死因のうち、心臓疾患と脳卒中は血管の傷害によって引き起こされます。そして、その原因が酸化ストレスであることもお話ししました。

 

私が糖質制限を実践した理由は、この酸化ストレスを減らすために、糖質制限がとても有効であると感じたからです。「スーパー糖質制限」ではそれ以上にリスクが高くなってしまったため、やめました。理由はもう一つあります。グルコースミニスパイクと食後高血糖の回避にスーパー糖質制限である必要はないと考えたのです。

 

糖質制限と違い、糖質を摂っても問題ない方法があります。それが筋トレです。

特に、高強度インターバルトレーニングが効果が高いようです。

高強度インターバルトレーニング(こうきょうどいんたーばるとれーにんぐ、: High-intensity interval training, HIIT, HIT)とは、高強度間欠的運動 (HIIE) や スプリントインターバルトレーニング (SIT) や VO2maxインターバルトレーニング とも呼ばれ、インターバルトレーニングの拡張形で、時間の短い無酸素運動と、負荷の低い回復時間を交互に繰り返すトレーニング方法である。高強度インターバルトレーニングは心血管運動の一種である。一般的な高強度インターバルトレーニングは合計4〜30分程度である。この短時間の負荷の高いトレーニングは運動能力を向上させ、グルコース代謝を改善し、脂肪を燃焼させる

以上、wikipediaより。

 

このトレーニングは無酸素運動を短時間で限界まで行って筋肉を追い込むことで、よりトレーニング効果が強くなるというものです。これを応用した筋力トレーニングも現在、多く開発されています。この方法ならば毎日の運動は不要で、一回の運動時間もかなり短いので、時間が無い現代人にとっても実に合理的です。

 

実際にやってみましたが、高強度のトレーニングを毎日続けるのは絶対に無理なほどキツイです苦笑。

各部位に限定したトレーニングを週に1回行い、以後十分に休ませて超回復させる必要があります。

 

筋トレで血糖値が下がる仕組み

筋トレによってグルコースミニスパイクと食後高血糖を防ぐ仕組みは以下の通りです。

難しいので、スルーしても構いません。乱暴に要約すれば、運動によって食後高血糖が起こる暇もなく、グルコースがどんどん消費されていく。運動習慣によって、運動時以外でもずっとこの状態が継続します。

 

細胞がグルコースを取り込むにはGLUTと呼ばれるタンパク質を通過させる必要があります。これは12種類発見されていて、このうちGLUT4は普段は細胞膜の中に埋まっているのですが、インスリンに反応して細胞膜上に移動します。インスリンは常時分泌されていますが、糖質を摂取するとそれにプラスして分泌されます。

 

食後に血糖値が一旦上がった後、急激に下がるのはこの追加インスリンによるものです。血糖値が正常値に戻ると、このタンパク質は再度引っ込みます。

 

一方、このGLUT4ですが、運動によって発生するATPの分解物、AMPによっても細胞表面に移動します。運動によって膜表面に移動する分に関しては非インスリン依存なので、膵臓への負担は全くなく、しかも、インスリン依存型と違って、その効果は即時的かつ長く継続することがわかっています。

 

高強度トレーニング後数日後でも、細胞表面のGLUT4量が非トレーニング時に比べて4割近く多かったと言う報告があります。

 

つまり、運動習慣があれば、それだけ筋肉組織への糖の取り込み能力(耐糖性といいますが)が上がり、血液中に取り込まれた糖が即座に筋組織へと移行するので、食後高血糖が起こりにくくなるということです。

 

また、食後高血糖が起こらないと言う事は、血糖値の乱高下であるグルコースミニスパイクも起こらないと言う事であり、結果、酸化ストレスの軽減に結びつくわけです。

 

「運動は体に悪い」は嘘、正確には「激しすぎる運動は体に悪い」

で、週1のトレーニングがどれほど効果があるのかというと、

 

asajo.jp

 

こちらの記事にある通り、最新の追跡調査では運動習慣の有無によって、健康増進に大きく効果があるとの結果が出ました。注目すべきは週1回の運動と週に数回の運動であっても、差はなくどちらも運動習慣なしと比べて、様々な病気の罹患率を大きく減らせると言う事です。

 

上記記事では強度や有酸素運動かまでは調査していないようですが、運動をしないよりはどんな形でもやった方が絶対にいいということです。ただし、激しすぎる運動を長時間・長期間にわたって続けることは活性酸素をとても多く発生させるので、逆効果であることもわかっています。マラソン選手やプロレス選手、相撲取りの寿命は一般人に比べて、相当短いとも言われています。

何事もほどほどに、と言う事なんでしょうけど。

 

糖質制限は運動できない人向け

高強度は本当にキツいので、始めるにはハードルが高いかもしれません。2型糖尿病を発症してしまったら、糖質制限か高強度トレーニングの2択だと思いますが、健常人ならば、何でもいいので、とにかく運動してみましょう。

 

ちなみに女性で筋トレでムキムキになりたくないとかいう方もいらっしゃるかもしれませんが、心配しなくてもムキムキになるほど筋トレなんてできません。かなりきついトレーニングでも“ブヨブヨ”“引き締まった体”に変化するくらいです。むしろ、将来ロコモティブシンドロームにならないために、今、すぐ、運動すべきです。

 

2型糖尿病を発症してしまったら、以後、ずっと糖質制限を行って、血糖値上昇を抑えて合併症の進行を死ぬまで食い止めるか、高強度トレーニングを行って速筋を鍛え、同化力を復活させるかのどちらかかと思います。糖尿病とは異化が亢進して同化を上回っている状態ですので、いかにして同化するかが課題です。処方される薬の多くも同化促進剤です。

*1

 

ただし、有酸素運動は速筋に対して、同化<異化の運動なので、速筋がやせ細り、ますます脂肪を燃焼させる場が減ります。もちろん、糖尿病改善には脂肪を減らすことが急務なのですが、そのために筋肉まで落としてしまっては、本末転倒です。

 

もし、有酸素運動でやるならとことん、カロリー制限と運動時間をたっぷりとって極限までやらないとますますデブになるだけです。というか、そのレベルまで出来るんなら、2型糖尿病になる前に何とかしようとしているはずですが(^_^;)

 

どうしても運動できない時に、糖質制限は非常に有効だと思います。とりあえずの血糖値上昇はないわけですから、糖尿病の発症予防、発症後は合併症を防ぐにはとても効果があります。

 

次回は糖尿病の病態と高強度トレーニングについて、より詳しくみていきたいと思います。

 

ゴロー 

 

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*1:同化とは筋肉を作る作用、異化とは筋肉を分解する作用だと思ってください