ゴロ-の健康と糖質制限と栄養学の話

健康と糖質制限と栄養学について色々な話題を紹介します

健康に役立つ栄養学(1) ビタミンC

どうもこんにちは、ゴローです。

 

昼間は暑いのに、夜はちょっと冷えたりと、体への負担が大きい時期です。

みなさま、風邪などひかないようにご注意ください。

 

さて、今日はの話題は、風邪予防にも効果があると言われている身近な栄養素、ビタミンCについてです。

 

 

まずはビタミンとは何か、wikipediaによると以下の通りです。

ビタミン英語: vitamin[1])は、生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、炭水化物タンパク質脂質以外の有機化合物の総称である 

ビタミンCの効能は世に広く知られているところなので、ここでは深く言及しません。

 

では、どういうお話をするのかと言うと、体内での挙動と、その観点からみた場合のお勧めの摂取の仕方についてお話しします。 

 

 

細胞の「酸化」と「呼吸」

体内では絶えず「酸化ストレス」というものが発生しています。これは生物が生命活動をする上で避けては通れない障害です。具体的には活性酸素(種)と呼ばれる物質が細胞を酸化させ、細胞死などを招くことを言います。

なくてはならない生命活動に「呼吸」があります。呼吸とは酸素を使って、グルコースブドウ糖)を酸素と二酸化炭素に変換し、その際に発生するエネルギーを用いて、生命活動のすべてのエネルギー源であるATPを作り出す作用のことですが、この呼吸こそが活性酸素を生み出す根本の原因です。

 

では、そんな危険な活性酸素を生み出す呼吸を、なぜ我々生物は行っているのでしょうか。

 

呼吸は解糖系、クエン酸回路、電子伝達系の3経路にさらに細かく分けることができます。

 

各経路で得られるATPはグルコース1分子あたり、解糖系で2分子、クエン酸回路で2分子、電子伝達系で34分子です。

解糖系は酸素なしで行うことができるというメリットがありますが、得られるエネルギーがほんのわずかしかないのが欠点です。そこで、酸素の酸化エネルギーを用いて、より多くのエネルギーを生み出せるクエン酸回路と電子伝達系を生物は編み出しました。

大量のエネルギーを酸素によって生成できる呼吸は、活性酸素の発生を問題としながらも、生物を飛躍的に進化させる原動力となったのです。

 

 

活性酸素とビタミンC

呼吸の際に完全に反応しきれない酸素がある程度発生します。これが活性酸素です。活性酸素は通常の酸素と比べ、反応性が段違いに高いため、本来、酸化させてはならないものまで酸化させはじめます。これが細胞膜ならば細胞死、DNAならば細胞のガン化を引き起こします。健康な人であっても毎日500個程度はガン細胞が生まれていると言われていますが、この細胞のガン化を引き起こす活性酸素を取り除いてくれる物質こそがビタミンCなのです。

ビタミンCの持つ力とは極端に酸化されやすいという性質です。つまり、他の物質が酸化される前に、自らを犠牲に守ってくれるということですね。体内では他のビタミンや抗酸化物質も同じような働きで酸化から守ってくれていますが、その物質が酸化されたのを還元する(=代わりに酸化する)のを一手に引き受けるのがビタミンCなのです。

 

 

ビタミンCについての誤解と欠点

一般に熱に弱いと言われているビタミンCですが、誤解です。正確には水溶性であるために、水中で調理する場合に溶け出してしまうということです。構造的にグルコースに近いので、熱分解性は高くありません。茹でたりすると量は減ってしまいますね。また、生のニンジン、リンゴなどに含まれるアスコルビナーゼで分解されるというのも間違いです。正確には、還元型ビタミンCが酸化型ビタミンCに変換されるということです。酸化型、還元型ともに体内での働きに差が無いことはわかっていますので、安心して生のニンジン、リンゴも食べてください。

 

酸化に対してとても万能なビタミンCですが、欠点があります。体内で合成できないことと体外に排出されやすい点です。ライオンなどの肉食動物はビタミンC合成経路を持っているので、草を食べる必要はありませんが、我々人間は食品から摂取する必要があるのです。なぜ、ヒトがビタミンCを体内で合成できない進化をたどってしまったのかはいまだに謎ですが(同じ哺乳類のマウスは合成できる!)、我々のご先祖様に遺伝子変異で合成できない突然変異体が生まれたとしても、食事中から豊富に摂取できたため、死に至らずに子孫を残すことができたのではないか、と推測できます。また、小腸で吸収され、過剰分が尿中に排出されるのにわずか4時間というデータがあります。

 

 

おすすめの摂取法

過剰摂取による障害は10g/dayでないと報告されていませんので、上限は無いと思って間違いありません。この量を食品で摂るなら、イチゴを500粒くらい食べないと摂れません。(笑)

厚生労働省の栄養摂取基準によると、100mg/dayですが、これは成人の標準摂取量から算出しただけなので、はっきり言ってあてになりません。動脈硬化は酸化ストレスと密接な関係にあることがわかっています。また、精神的なストレスや抗生物質の摂取、病原体の感染、食後高血糖もかなりの酸化ストレスを発生させます。ストレスが何かと多い現代社会では、100mgは少ないかもしれません。ビタミンCの体内濃度を常に高い状態にしておくことで、酸化ストレスをかなり無効化できると考えられます。先に述べたとおり、体外に排出されやすいので、サプリメント2g/dayを朝、昼、夜の3回に分けて摂取することをおすすめします。価格もとても安いので(1ヶ月で1500円未満)、家計の負担にもなりにくいかと思います。

 

同時に摂取したい栄養素として、ヘスペリジン(ビタミンPがあります。これは柑橘類の皮に含まれる苦味成分です。よく、レモンに含まれるビタミンCはそんなに多くないと言われています。確かにそのとおりなのですが、このヘスペリジンが飛躍的に吸収率を高めてくれます。ぜひ、レモンを絞るだけでなく、皮の白いところも同時に食べてください。(サプリメントでもありますよ。)ただし、黄色の皮は食べない方がいいですね、特にアメリカ産は農薬がえらいことになっています。

 

 

以上、ビタミンCについてのお話でした。

もちろん、これ以外にもビタミンCの大切なお話はあるのですが、それはまた別の栄養学の際に出てきますので、お楽しみに。

 

 

ゴロー

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