ゴロ-の健康と糖質制限と栄養学の話

健康と糖質制限と栄養学について色々な話題を紹介します

健康に役立つ栄養学(5) 炭水化物その1

どうもこんにちは、ゴローです。

 

たまに本屋へ行くと一気に10冊位買ってしまいます。

買うのは科学書か理系の新書ばっかりですが。

たまに小説も読みます。漫画は電子書籍で買うのがほとんどですね。

結構読むので、置いておく場所を節約できるのは大きいです。

 

さて、今日の話題は炭水化物。あえて炭水化物と書きました。

糖質とは何が違うのか、そのあたりからお話ししていきます。

  

炭水化物=糖質+食物繊維

上の公式は試験に出るので絶対に暗記してください(笑)

栄養学を考える上で、炭水化物と言う表記は古くなりつつあります。というのも、上記の式からすると、パンときのこが同じものになってしまうからです。

 

炭水化物とは炭素と水素と酸素が結合してできた化合物、という意味です。糖質の代表格、グルコースの化学式はC6H12O6、一方で食物繊維の代表格、セルロースは(C6H10O5)nとほとんど同じです。ゆえに、化学の観点から炭水化物という名称で分類した時に、同じカテゴリに属するのは合理的です。

しかし、栄養学の観点からはご存知の通り、全く別の働きをするので同じカテゴリに分類するのは問題があります。パンはほとんどが糖質で食物繊維はごくわずか、一方、きのこは逆にほぼ食物繊維のみですからね。そこで、糖質と食物繊維を分けて書くのが主流となりつつあります。公文書としては、文部科学省より2015年刊行の「7訂 日本食品標準成分表」で、炭水化物の詳細な内訳がようやく表記されることになりました。

 

糖質制限の際に炭水化物とだけ書かれている栄養成分表示には注意が必要です。そのうち、いくらかは食物繊維が含まれているので、正確な糖質量を計算するためには、そこから食物繊維を引き算する必要があります。もっとも、炭水化物がほとんど糖質であることが多いので、含まれる最大値の糖質=炭水化物ととらえるといいでしょう。

 

糖類と食物繊維の種類

糖質にも種類がありますので、順に説明していきましょう。

  • 糖類・・・ブドウ糖グルコース)、砂糖、、異性化液糖、果糖ブドウ糖液糖、果糖など。このうち果糖だけは血糖値の上がり方がものすごく遅いため、糖質制限でも多少とっても構わない。とはいえ、その主要な摂取源である果物には果糖以外の糖類も豊富に含まれているので、実質的に摂取しないことになる。脂肪に変換されやすいので、もっとも太りやすい糖類であると言える。
  • でんぷん・・・体内で分解されてグルコースやフルクトースになるので、糖類と働きは同じ。甘くないので大量に摂取できる分、糖類よりも血糖値には悪影響。
  • 糖アルコール・・・マンニトールやキシリトール、エリスリトールなど。その多くは糖類と違って消化吸収できないため、血糖値への影響はほとんど無い。ただし、摂り過ぎると下痢の原因となる。

次は食物繊維です。

  • 水溶性食物繊維・・・主に海藻に含まれるトロッっとした成分。アルギン酸など。便通改善に効果が高いのはこちら。
  • 不溶性食物繊維・・・陸の野菜に含まれる文字通り繊維質。セルロースなど。食べ過ぎると、逆に便通が悪くなる。

食物繊維もどちらもバランスよく摂取しないと、便通改善どころか、腸閉塞の危険性すらありますので、ごぼうばっかり食っててもダメと言う事ですね。そして、良く噛むこと。春菊なんかはとても消化しづらく、大腸内視鏡検査時に腸内に残っていることがあるそうです。

 

GI値は何のための指標か

炭水化物関連のトピックスとして、一つお伝えしておきたいことがGI値についてです。

健康食品業界ではGI値(グライセミックインデックス)という値が近年注目されています。これは、グルコース摂取時の血糖値の上がり方をグラフ化した時の面積に対して、その食品を単独で摂取した時のグラフの面積がどれぐらいの割合かというのを100分率で表したものです。

調べると、グルコースが100、食パンが90ぐらい、うどんは85ぐらい、お米は80ぐらい、パスタは65ぐらい、玄米は55ぐらいだそうです。全部「ぐらい」が付きます。相当ばらつきがあると思ってください。(参考までに牛肉は1か2です、糖質が含まれていないので、当然ですが(^_^;)。60以下の低GI食品と呼ばれるものは血糖値の上がり方が小さいので、体への負担が小さいとされています。

 

この考え方ですが、私見としては全く意味のない指標であると考えます。

  • 血糖値が摂った糖質量に対してどの程度まで上昇するかは、インスリンの分泌量とその抵抗性、取り込む細胞数とその活性具合が複雑に関連し、必ずしも同じ血糖値になるとは限らないこと=人によってGI値は変わる
  • 糖質制限の本質はグルコースミニスパイクと食後高血糖の回避であるが、上記理由から、GI値がなんら参考にならないこと。
  • 資料によって測定方法がまちまちで比較ができない、その値に相当ばらつきがあり、該当食品を単独で摂取した時の値で、他の食品と同時に摂取した時のGI値の予測、測定は実質的に不可能であること。

以上の理由から、何のために測定しているのか、わからない指標であると考えます。純粋糖質精製度の違いとしては見れるかもしれませんが、そんなものは食品標準成分表を見ればすぐにわかります。個人差はあれど、各人においては、摂取した糖質量によって食後血糖値が定まるので、重要なのはどの程度血糖値が上昇するかを測定した上で、一度に摂取する糖質量を制限することです。低GIだから健康に良いとは言えません

 

次回はこの続き、炭水化物というか、糖質制限寄りのお話になるかと思います。

 

ゴロー

 

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